2014年01月16日

腰痛治療の新常識:4

腰痛には、画像検査はあまり役に立たないと書きましたが、必要な場合もあります。腰痛には、レッドフラッグ(危険信号)というものがありす。それは、転移性脊椎腫瘍、脊髄・馬尾腫瘍、化膿性脊椎炎、椎体骨折、解離性大動脈瘤、強直性脊椎炎、閉塞性動脈硬化症、馬尾症候群などの存在を疑わせる危険信号のことです。全腰痛患者の1~5%でしかありませんが、絶対に見逃すわけにはいきません。
それらの疑いがある場合は整形外科医を受診して画像検査と血液検査を受けてください。

そして、検査の結果「レッドフラッグ」がひとつでもなければ、重大な病変が潜んでいる可能性は99%ないと言えます。なぜなら「レッドフラッグ」のない腰痛患者に重大な病変が見つかるケースは、わずか0,04%しかないからです。
具体的にはこのようなサインがあります。

◆発症年齢が50歳以上である
◆徐々に痛みを感じるようになった
◆ひどいケガをしてから腰が痛い(交通事故や高所からの転落など)
◆絶え間ない痛みが徐々に強くなっている(夜間痛、楽な姿勢や動作がない)
◆がんになったことがある
◆全体的に体の調子が悪い
◆原因不明の体重減少がある
◆胸が痛い
◆糖尿病がある
◆腰の手術を受けたことがある
◆尿道カテーテルの留置、静脈注射の乱用、HIVポジティブ
◆尿路感染症になったことがある(腎炎、膀胱炎、尿道炎)
◆ステロイド剤(副腎皮質ホルモン)や免疫抑制剤を使っている
◆背骨を叩くと激痛がある
◆体が変形している
◆熱がある
◆腰が固くて前屈できない状態が3か月以上続いている
◆尿が出ない、便失禁がある、肛門や会陰部の感覚がない

このリストに該当するものがひとつでもあれば、必ず重大な病変があるというわけではありませんが、命にかかわるような病変がないことをたしかめるためる必要があります。

■次の危険信号のどれかが存在する場合はがんや感染症の除外のために単純X線撮影とFBCやESRを併用する。がんや感染症の病歴・37.8℃超の発熱・薬物注射乱用・長期ステロイド使用・安静臥床で悪化・原因不明の体重減少(C)。http://1.usa.gov/uhlYSO

がんや感染症が疑われるレッドフラッグには、画像検査に加えてFBC(全血球数測定)とESR(赤血球沈降速度)といった血液検査で除外診断が必要ということです。
■特にがんや感染症を疑わせるレッドフラッグ(危険信号)の存在下では、たとえ単純X線所見が陰性でも、骨シンチグラフィー・CT・MRIなど他の画像検査の使用が臨床的に必要な場合がある(C)。http://1.usa.gov/uhlYSO

最新の腰痛診療ガイドラインでは、放射線を使用しないMRIが望ましいと勧告しています




  


Posted by Dr.焼宇宙  at 12:26Comments(0)腰痛

2014年01月12日

腰痛治療の新常識3

腰痛に関する最新の正しい情報と今までの間違っていた腰痛の概念を入れ替えましょう!
日本では腰痛で整形外科を受診すると、まずレントゲン撮影が行われます。さてそれは正しいのでしょうか?
国際腰痛学会の研究によれば腰痛の原因を診つけるのに殆どのX線撮影検査は役に立たないといっております。
欧米の先進国に比べ、X線による放射能被曝が多いのが事実です。

■画像検査についてはエビデンスをA~Dの4段階で評価したAHCPRの『成人の急性腰痛診療ガイドライン』を踏襲している。臨床検査で危険信号が認められない限り、発症後1ヶ月以内の腰痛患者に単純X線撮影は推奨されない(B)。http://1.usa.gov/uhlYSO

全腰痛患者でレッドフラッグ(危険信号)が認められるのは10%未満ですから、日本の整形外科医が腰痛診療ガイドラインの勧告に従えば画像検査実施率は1/10になるかもしれません。大幅な医療費の節約にはなりますが、経営が成り立たなくなる恐れもあります。実に歯がゆい問題です。

■腰椎の単純X線撮影は、次のレッドフラッグ(危険信号)のいずれかが存在する場合は骨折の除外診断のために推奨される。最近の重大な外傷(全年齢)・最近の軽度外傷(50歳超)・長期ステロイド使用歴・骨粗鬆症・70歳超(C)。http://1.usa.gov/uhlYSO

骨折していても症状が軽くて気づかない場合もありますから高齢者には注意しなければなりませんが、それ以外はレントゲン写真を撮る必要はないということです。腰痛だからといって何でもかんでも画像検査をしてはいけません。そんなことをするのは世界広しといえども日本だけです。

■腰部単純X線撮影の斜位像を常用することは、放射線被曝のリスクが増加するため、成人の急性腰痛患者には推奨されない(B)。http://1.usa.gov/uhlYSO

斜位像は腰椎分離症を検出するために撮影されてきましたが、成人の腰椎分離症は腰痛と無関係であることが明らかになっているため、無意味な放射線被曝は避けろという勧告です。

無駄な医療費を支払ったうえに放射能まで被曝してしまう日本の腰痛治療?いかがなものか?

情報の提供:TMSジャパン  


Posted by Dr.焼宇宙  at 06:59Comments(0)腰痛

2014年01月06日

新春初稽古


あけましておめでとうございます。
昨日、1月5日躰心塾の初稽古でした。今年は濱洲雄希君、千亜稀さんの兄弟がOBとして参加してくれました。
佐伊津町公民館で1時間ほど汗を流してその後、神社にて今年の武運と健康を願って正式参拝!
最後は公民館でカレーの昼食会でお開き、ホントは我が家で新年会をしたっかたけど午後から熊本市内で会議に行かなくてはならず、
新年会「断念!」でも子供達喜んでくれました。
しかし、写真が小さい誰が撮ったの?  


Posted by Dr.焼宇宙  at 14:57Comments(0)空手